この記事では、「どうやったらAutoCADでの作図が速くなるだろう」と考えている時に、ヒントにしてほしいスピードアップへのアプローチ方法をご紹介します。
一言で速くすると言っても、その方法や考え方、知識やスキルなど速くなるためのアプローチは多岐にわたります。
とはいえ、大きく分けると次の2つだけです。
- ハード面の整備
- ソフト面の向上
ハード面は作業環境、ソフト面はあなたの作業能力と考えれば分かりやすいと思います。
「ハード」とは、施設や設備、機器、道具といった形ある要素のことを指す言葉です。これに対し、人材や技術、意識、情報といった無形の要素のことを「ソフト」と言います。
引用:マイナビニュース
ハード面の整備
まず最初に考えるところは、1番速効性があり簡単であるハード面だと思っています。
なぜかと言うと、AutoCADのスキルを上げるのも、建築や製造の知識を得るのも多少なりとも時間がかかります。その点、ハード面で考えるとコスト的なハードルは上がるもののパソコンなどは買うだけです。
特にこれからパソコンや周辺機器を買いそろえようとされている場合は、ケチらずに性能の良いものを購入することをオススメします。安いけどスペックの悪いものを買ってしまった後でいざAutoCADを使うときに動きが重い!となってももう遅いです。
そして知識などは忘れたりする可能性があり、そのたびに思い出したり調べたりしていると時間がかかりますが、ハード面は壊れるまで速いままです。
また、AutoCADなどスペックが必要なソフトをインストールしていると、性能が悪いパソコンだと動作のたびに固まったりしてスピードが落ち、ストレスも溜まり精神衛生上も良くありません。
そういった理由からハード面の整備をオススメします。
ハード面でスピードアップにつながる要素

- スペックの高いパソコンにする
- マルチディスプレイ
- マウス
- マウスパッド
- キーボード
- デスク 図面置くスペース
ハード面の整備で考える事は、いかに作図のスピードを上げるかという事。それと、忘れてはいけないのが心身共にいかにストレスを少なくするかという事です。

私もスピードアップにつながると思い、多機能だけど手に合わないマウスを使っていたら腱鞘炎になりかけた事があるので使い心地は大切です。
どうしてもコストをかけたくない
副業などでAutoCADを使おうとしている場合
「少しでも収入を増やしたいのに、出費なんかしたくないよ!」
と思うこともあると思います。
そういう場合はソフト面の向上がオススメです。
その中でもすぐに効果が現れるAutoCADの設定関係の整備に取り掛かって下さい。
ソフト面の整備

次にすべき事はソフト面の整備と習得ですが、行うタイミングは前述したハード面を整備している途中でも構いません。ハード面はコスト的なハードルが1番のネックだと思いますし、派遣や外注で働いている場合はパソコンを変える事すら難しいと思います。
そういった場合は何ヶ月、何週間も待つよりかは、無理せずできる範囲、例えば使いやすいマウスに変える等の整備を行ってソフト面の整備を進めてください。
ソフト面でスピードアップにつながる要素
そもそもソフト面といっても分かりにくいと思いますので具体的にピックアップしてみました。
主に次のような事と考えています。
- AutoCADの設定によるスピードアップ
- カスタムコマンドなどのインストール
- AutoCAD操作スピードの向上
- 対象の業種(建築や製造等)の理解度の向上
ソフト面は一朝一夕にいかない事が多いのですがAutoCADの設定だけは別です。ハード的な要素で効果が出やすいので出来るだけ早めに設定しておきましょう。
AutoCADの設定はコチラ
AutoCAD以外の知識向上によるスピードアップ

AutoCADのスキルがいくら向上しても、あなたが携わる分野の知識が充実しない事には全体的なスピードアップにはつながりません。
しかし、AutoCADスキルを上げれば、作図時間を減らすことができます。作図時間を減らすことにより残りの時間を自由に使う事ができます。そうすればその時間を知識の向上に当てる事ができます。
ただ、「AutoCADの操作も時間がかかるし、知識を高める時間なんてないよ!」という場合もあると思います。
だからこそAutoCADの設定を初めに行いフリーな時間を確保しましょう。
あなたが携わる分野の知識がすでにある場合は問題ありませんが、ない場合はAutoCADのスキルを高めて知識を高める時間を確保できるようにした方がいいです。
AutoCAD初心者の方はコマンドもどこにあるのか、線を伸ばすのにはどのコマンドを使えば良いかなど基本的な操作方法自体に手間取ってしまいがちですが、慣れてくると、無意識にコマンドを入力できるようになります。初歩の操作はAutoCADのヘルプにも書かれているので早く習得できるようになりましょう。
またAutoCAD操作のスピードアップはマウスだったり、ディスプレイであったりとハード面に関係する要素もありますが、知識向上によるスピードアップはそのことではありません。
ここで言いたいのは考える時間を効率化することでスピードアップできるということです。
どういうことかというと、AutoCADでの作業というのは少なからず単純作業があります。
例えば線分を等間隔に並べたり、通芯の寸法を記入したりなど考えなくてもできる作業というものがあります。(当然慣れは必要ですが・・・)
私はその作業をしている時に、次の作業のことを考えたり納まりのことを考えたりして、AutoCADの作図の手を止めずに作業しています。
もちろん本当に悩んで手が止まる時もありますが、それでもこの小さな積み重ねがトータルでのスピードアップにつながると考えています。
まとめ
- スピードアップにつながる要素はソフト面とハード面がある
- ハード面はコストがかかるが、ソフト面は時間がかかる
- コストも少なく、すぐに効果が出やすいAutoCADの設定など、出来るところから始めましょう
忘れてはいけないのが、AutoCADのスピードアップが目的ではないという事です。
この記事を見ているあなたは、少なくともAutoCADで何かの図面を書いていると思います。そして趣味でない限りその図面などをどこかに提出しないといけないはずです。最終的にはそこに至るまでのトータルでのスピードアップを目的として進めていただけたらと思っています。
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