AutoCADのPGPファイルでショートカットキーをカスタマイズする

AutoCADの設定

この記事ではAutoCADのpgpファイルを使ってキーボードショートカットキーを任意のキーに変更・カスタマイズする方法をご紹介します。

AutoCADの操作をキーボードショートカットを使っている場合、キーが押しにくくてイライラすることはありませんか?

デフォルトのショートカットキー配置ではとても非効率なキーがあります。例えば、よく使う「コピーのショートカットキー」が元々は「co」になってたり、回転のショートカットキーは「ro」になっています。キーボードに目を落とすと離れすぎていて使いにくいのはすぐわかると思います。

こういう使いにくいショートカットキーを改善するのはもちろん、より速く操作できるキーにカスタマイズすることもご紹介します。

そもそもpgpファイルって?

AutoCADの操作コマンドには、初期状態からエイリアス(英訳:別名・通称)と呼ばれるショートカットキーが割り当てられています。

pgpファイルとはプログラムパラメータファイルの頭文字を取った略語で、その入力したエイリアス(英訳:別名・通称)と呼ばれるショートカットキーに対応するコマンドを起動させるプログラムが入ったファイルになります。

このファイルをカスタマイズすることでショートカットキーも変えることが可能になります。

ちなみにコマンド名は変えることはできません。
(変えれたとしても覚えずらいしメリットがないとは思いますが。)

pgpファイルの場所

それではpgpファイルの場所からご説明します。

AutoCADを起動させずに開くこともできますが、AutoCADを起動していた方がpgpファイルを探しやすい(厳密にいうと開けやすい)のでAutoCAD内から開ける方法をご紹介します。

下の説明画像を見ながら進めてください。

①AutoCADのメニューバーのツールをクリック

②出てきたメニューの中からカスタマイズをクリック

③「プログラム パラメータ(acad.pgp)を編集」をクリックで開きます。

すると次のようにメモ帳形式のpgpファイルが開きます。

この中をカスタマイズしていくのですが、英語ばかりでそっと閉じようとしていませんか!?
ちゃんと説明するのでちょっと待って下さい!

カスタマイズ方法

それでは説明していきます。
が、最初にお伝えしておきたいのは1回で完成形にするのは無理ということです。

どういう事かと言うと、ショートカットキーは人それぞれ使い勝手があるのでAutoCADの操作をしている間に「やっぱりこっちのキーの方が押しやすいんじゃないか。」という事がよくあるからです。

ただし、そのためにはAutoCADの操作をしながら、「このキーは遠いしもっと良いキーはないかな」  と考える事が重要です。さらにいうと、常にスピードアップを考えるということでもあります。

もちろん作図する図面のことに思考を注ぐことも重要ですし、意識しなくてもそちらに注いでしまうことになるでしょう。

しかし、頭の片隅にでも「速くするにはこっちのキーの方が押しやすいんじゃないか。」という考えを残しておいてください。

そうすることでだんだんと完成形に近づいてくるんです。

トシザキ
トシザキ

私も10年以上AutoCADを使っていますが、いまだにpgpファイルに手を加えています。

また、たまにとても使いやすいショートカットキーを作れる時もあり、その時は気分も上がって作図もはかどりますよ!

以上のことから、どういうショートカットキーを割り当てるかというより、
まずはショートカットキーの割り当て方法をご紹介します。

手順1

カスタマイズするコマンドの場所

pgpファイルを開けるとまず左に;(セミコロン)が書かれた下の画面が出てきます。

この;があるところは無視してもらって、さらに下にスクロールします。

すると;が書かれていない下の画面のところが出てきます。

書かれているのはAutoCADで使用するコマンドとそのショートカットキーで、ここに手を加えてカスタマイズしていきます。

手順2

カスタマイズのルール

手順1で紹介したコマンドとショートカットキーの書き方にはルールがあり、カスタマイズもそのルールに沿って行っていきます。

そのルールが

「ショートカットキー,コンマ    スペース  *アスタリスクコマンド」

という順序にするということです。
具体的に例をあげると

  • [複写] CO,      *COPY
  • [移動] M,       *MOVE
  • [トリム]TR,      *TRIM

などのようになっています。

そしてショートカットキーを書き換えるときは,コンマの前の文字を修正します。

参考に修正した例をあげると次のようになります。

  • [複写] CO→c,      *COPY
  • [トリム]TR→t,      *TRIM
補足とショートカットキーを書き換える時の注意点
  • 英字は大文字でも小文字でもどちらでも大丈夫です。両方入っていてもOKです。
    (キーの入力時もどちらでも反応してくれます。)
  • ,コンマ*アスタリスク の間のスペースは1つ以上あればいくらでも大丈夫です。
  • ショートカットキーが重複すると、後から作った方が優先され古いコマンドは反応しなくなります。
  • pgpファイルにないコマンドのショートカットキーもつくれます。
  • ショートカットキーは何文字でも可能です。同じ文字の繰り返しでも可能です。
  • 数字をショートカットキーに割り当てることも可能です。
  • ファンクションキーは使用できません。

また、ショートカットキーは日本語入力でも可能です。日本語入力については下の記事で詳しく書いています。

手順3

カスタマイズしたpgpファイルの有効化

ショートカットキーを書き換えただけではAutoCADの操作で有効になりません。変更を反映させる作業を行います。

まずカスタマイズしたpgpファイル(メモ帳ファイル)を上書き保存します。ちなみに上書き保存の方法は下の3つありますがどれでも大丈夫です。

  1. ctrlキー+Sキーの同時押し
  2. 左上のファイルの中の上書き保存をクリック
  3. 閉じる時に保存しますか?と出るので「はい」をクリック


上書き保存できたらpgpファイル(メモ帳ファイル)は右上の×で閉じて大丈夫です。

次にAutoCAD上での操作を行います。

下の画像のようにAutoCADのコマンドラインに「reinit」と入力してください。

すると下の画面がでるので
「再初期化」という画面の下の段の「デバイスとファイル初期化」の「PGPファイル(F)」にチェックを入れて「OK」をクリックするだけです。これで完了です。

※AutoCADを再起動してもPGPファイルの変更は反映されますが、簡単なreinitコマンドの方をオススメします。

最初にもお伝えしたとおり1回で完成形にするのは無理です。そのため何度もpgpファイルを書き換えてカスタマイズすることになります。

といったことから今ご紹介した「ショートカットキーの割り当て方法」を覚えておくことが必要になります。

ショートカットキーの書き換えについてのポイント

元々の設定で押しにくいショートカットキーは当然変えた方が良いのはお分かりかと思います。
でも、押しやすいキーとはどれになると思いますか?
(※AutoCADの操作は人それぞれやり方があると思うのであくまで私の考え方をお伝えしたいと思います。)

手のホームポジション

押しやすいキーを考えるためには、まずはマウスをどちらの手で持つかを考える必要があります。

ほとんどの場合は右手にマウスを持って、左手でショートカットキーを押すことになると思います。
そのことから一番重要なことは左手に近く押しやすいキーになるはずです。

そしてAutoCADの操作をする上で重要なキーがあります。それは一番左上にある「Escキー」です。
それで何を言いたいかというと、左手のホームポジションをEscキーの上に左手のいずれかの指を置ける位置にするということです。

トシザキ
トシザキ

ちなみに私は左手の中指をEscキーに常時置くようにしています。

が、これも人それぞれです。あなたの押しやすい指で大丈夫ですよ。

ショートカットキーに割り当てる文字について

もう1つ重要に考えていることが
ショートカットキーを書き換える場合、できるだけ元のコマンドのスペルにある文字にするということです。
参考に私のキーを紹介すると

  • [プロパティコピー]元キー:MA 変更後:A コマンド:MATCHPROP
  • [移動]      元キー:MI  変更後:V コマンド:MOVE

というように変更後のショートカットキーをコマンドの頭文字ではありませんが、コマンドの中の文字にしています。なぜこのようにしているかというと

見当違いなキーだと覚えられないからです!

頑張ってショートカットキーを割当てたとしても、覚えられないと使いません。使わないと覚えません。慣れれば思い出さなくても勝手に指が動くのですが、覚えやすく押しやすいキーでないと「勝手に動く」ところまでたどり着けません。

割り当てたいキーがない場合

また、左手が届く範囲を中心にショートカットキーを割り当てていくと、同じキーを使わないといけなくなってくると思います。そういう場合は次に紹介するキーでも割り当てられます。

2文字以上にする

2文字のショートカットキーでも登録可能です。同じキーや隣合ったキーであれば押しやすいですよ。

数字でも登録可能

数字をショートカットキーにすることも可能です。数字にするとテンキーでも入力可能です。

良し悪しはありますがテンキーに使用するすべてのコマンドを割り当てると、作図に必須な寸法入力への手の移動が最短になります。

最後にカスタマイズを完了する前にこれだけは読んでおいてください!

最後に伝えたいのが、
最初に割り当てるショートカットキーは時間の許す限りじっくり考えて割り当ててください!ということです。

経験談ですが、最初に割り当てたキーより押しやすいキーをあとから発見したとしても、指が覚えてしまってからではなかなか変えられません。
指が覚える前に変えればと思われるかもしれませんが、意外とその時間が取れません。
(実際、私がそうでした。)
それと最初に割り当てた後というのは、今までより当然使いやすくなっているので、その使いやすさにテンションが上がってそれ以上の押しやすさを求めなくなることが多いです。

そういったことから、繰り返しになりますが最初に割り当てるショートカットキーはじっくり考えて選んだほうが良いと思います。

別のパソコンやAutoCADをバージョンアップしても変更内容を引き継ぎできる

カスタマイズしたpgpファイルは「acad.pgp」というメモ帳データがあれば他のパソコンのAutoCADやバージョンアップした場合でも引き継ぎ可能です。

方法は元のPGPファイルと入れ替えるだけなのですが、その元のPGPファイルの場所が分かりにくいので次の記事で詳しくご紹介します。

まとめ

AutoCADのコマンド入力方法をキーボードショートカットキー入力で作業されている場合は、できる限りショートカットキーのカスタマイズを行った方が良いと思います。

確かに最初に書き換えるときの労力はかなり必要ですし、時間も結構かかると思いますが、書き換えたあとの操作スピードとストレスの少なさは全然違います。

また、労力や時間はカスタマイズを行えば何倍にもなってリカバリーできます。

なのでPGPファイルのカスタマイズはオススメです。

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